『自炊する人のやさしい料理』なる本が出てきた


リサイクルショップで買い取ったものと思われる。初版発行が1979年11月と古いこともあってなかなか面白い。

まず電子レンジが登場しない。「買っておくと便利なもの」としてガスコンロや炊飯器、オーブントースターまで紹介されているが、レンジのレの字もない。まさか発売前なのかと適当に調べると…

当初は、冷めた料理を温めたり冷凍食品を解凍したりする程度の役にしか立たないとされる調理器に、なぜ高い金を出して購入する必要があるのか全く理解されず、消費者からすんなりと受け入れられたわけではなかった。
そのためメーカーは、電子レンジがあたかも「焼く」「煮る」「蒸す」「揚げる」「炒める」「茹でる」「漬ける」等、ありとあらゆる機能をこなす万能調理器であるかのように宣伝して売ろうとした。
これに対して雑誌『暮しの手帖』は1975年から1976年にかけて特集を組み、「電子レンジ―この奇妙にして愚劣なる商品」と題した記事を掲載、「メーカーはなにを売ってもよいのか」と酷評した。当時『暮しの手帖』の商品テストは消費者から高い信頼を得ていたため、「電子レンジは万能調理器ではない」という認識は消費者にも印象付けられた。『暮しの手帖』は同じ号で、蒸し器を使って冷めた料理をおいしく温めるコツについての記事を掲載した。このキャンペーンの影響で電子レンジに対してのネガティブなイメージは後年まで一部で残ることとなった。

電子レンジ – Wikipedia

放送、テキストの中から、ご好評をいただきました料理を、もう一度選択、編成してお届け した本なので、まさにこれの真っ只中というわけである。

この本の中にも、蒸し器で温める、さけご飯のレシピがある。冷ご飯に酒・薄口しょうゆを回しかけ、ほぐしながら混ぜたものに、塩ざけ・鶏肉の薄切りを乗せ、三つ葉を散して数分間蒸す、とある(実際はもっと細かく書いてある)。お腹が空いた。

この「買っておくと便利なもの」にはアルミ箔もあり、用途まで細かく載せている。そこまでは良いのだが、続けて魚のホイル焼きの作り方が細かく書いてある。他のレシピの紹介は後の章にまとまっているのに、なぜ直接書いた…しかも全ての工程の写真付きで、そこまで細かいのは100近いレシピの中に3つだけである(ご飯の炊き方(鍋)、スパゲッティのゆで方、マッシュポテトの素で作るマッシュポテト)。

レシピが載っている章は「献立」「ご飯もの」「めん類」などに分かれていて、時々自炊生活に役立ちそうなデータやコラム的なものも(章の終わりとかではなく唐突に)挟んである。例えば、調味料の1人前の目安、1週間に必要な野菜の目安、缶詰のマークの読み方、となかなか便利そうだが、一つも目次に載ってない……。規則性も感じられないし、ページ調整にも見えない。これも良く解らない。

良く解らない部分は多いが、料理本にスルーされがちな「これをする理由」まで踏み込んだ解説もあり、なかなか良い本だったのだろうな、と、Amazon 1円を見ながら思うのだった。


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